Paysage aux masques F.Couperin: Pieces de Clavecin

清純なドミノ仮面から煉獄の魂まで
ローズウッドで描く18世紀の人間模様


ルイ14世による絶対王政の最中、フランス・パリに生まれたフランソワ・クープラン（1668-1733）は、パリの教会やヴェルサイユ宮殿などでオルガン奏者、クラヴザン奏者として活躍した。
華やかな宮廷のサロンで奏でられた美しい作品が、1887年製スタインウェイによって様々な色を纏ってよみがえる。
蝋燭の煌めき、ミステリアスな仮面、演じられる寸劇、あるいは庭の木漏れ日と鳥のさえずり。
そこには華やかさだけでなく少し物悲しい懐かしさも感じられ、当時の宮廷の情景を思い起こさせる。

《CD75》とラフマニノフの競演、再び！！
2019年リリースのアルバムに続き、重厚かつ繊細なラフマニノフの真髄を描き出す。

【2022年10月号　レコード芸術誌　特選盤選出】


1983年6月、ウラディミール・ホロヴィッツ初来日のNHKホールで、衝撃の音を奏でたピアノ《CD75》。
まさにラフマニノフと同時代を生きた1912年製のスタインウェイは、クラシック黄金時代の頂点を極めた楽器である。
この流れを最後に受け継いだのがホロヴィッツであり、このような楽器があったからこそ、ラフマニノフの楽曲が存在し得たと実感できるだろう。
ソナタやエチュードなど、技術的にも難曲であるが、心技体、全てに充実した江口の演奏からは、ラフマニノフの怒りや哀愁までもが幾層にもなって伝わってくる。
《ボーナストラック》は、ラフマニノフが自宅に所有していた1932年製のスタインウェイにて収録。

竹村浄子　初のライブCD！

2021年12月26日 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールにてコンサートライブ録音。
使用ピアノ：1887年製スタインウェイ《ローズウッド》


半年間リサイタルに向けて取り組むにあたり、常に私の心を支え、奮い立たせてくれたのはベートーヴェンの音楽そのものでした。
言葉にできない思いを抱える私に、「前に進め」と背中を押し続けてくれた彼の音楽。
さらに、当日使用させていただいた1887年製のローズウッド・スタインウエイの音色が、目の前にあるベートーヴェンの作品をシンプルに、且つクリアに、音楽の根底にあるものを再現することを後押ししてくれたように思います。
特別な思いを込めた今の私の等身大ともいえる演奏をライヴ録音していただき、CDアルバムとして残していただけたことに、心より感謝いたします。
　　 ---竹村浄子

音楽があなたの人生の重荷を振り払い
他の人たちと幸せを分かち合う助けとなるように（L.v.ベートーヴェン）



【収録曲】
ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13『大ソナタ悲愴』
�T. Grave - Allegro molto e con brio
�U. Adagio cantabile
�V. Rondo; Allegro

ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2『幻想曲風ソナタ 月光』
�T. Adagio sostenuto
�U. Allegretto
�V. Presto agitato

ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 作品57『熱情』
�T. Allegro assai
�U. Andante con moto
�V. Allegro ma non troppo - Presto

我、君を愛す Ich liebe dich

ショパン、リスト、ドビュッシー、シャミナード 珠玉のタッチで広がる、ピアノの世界
---フランスで研鑽を積んだ西原侑里が、1887年製ヴィンテージ・スタインウェイで繊細に描く名曲の数々---

Toucher(トゥシェ)は、フランス語の「触れる」という意味の動詞です。感触、手触り、感触、という意味の名詞でもあります。指先の繊細な感覚から、ピアノという大きな楽器の中の、1音1音の弦のかすかな振動が伝わってきたとき、音楽という果てしない世界のほんの一部に触れているような、不思議な気持ちになります。
ピアノに触れ、響きに触れ、作曲家の心に触れ、音楽に触れる、、、それはむしろ錯覚で、小さな存在である私にただただ優しく触れているのは、音楽のほうなのかもしれません。 ---西原侑里


【収録曲】
1. シャミナード:森の精 作品60
2. シャミナード:ワルツ・カプリス 作品33
3.ショパン:夜想曲第5番 嬰へ長調 作品15-2
4. ショパン:ワルツ第1番 変ホ長調 作品18「華麗なる大円舞曲」
5. シューマン=リスト:献呈 S566/R253
6. リスト:ため息~3つの演奏会用練習曲S144/R5より第3曲
7. リスト:「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ
8. ドビュッシー:子供の領分「グラドス・アド・パルナッスム博士」
9. ドビュッシー:子供の領分「象の子守歌」
10. ドビュッシー:子供の領分「人形へのセレナード」
11. ドビュッシー:子供の領分「雪は踊っている」
12. ドビュッシー:子供の領分「小さな羊飼い」
13. ドビュッシー:子供の領分「ゴリウォーグのケークウォーク」
14. ドビュッシー:月の光~ベルガマスク組曲より第3曲

耳に心地よい音楽を生涯求めていた 若きドビュッシー 珠玉の作品集

ショパン的、スラヴ的、あるいはフォーレやワーグナーなどの当時の作曲家たちの影響も受けながら、未だ「心地よい美しい音楽」を探している若きドビュッシーの曲がこのCD には収められています。
当時あまりにも金銭的に困窮していたためにいくつかのピアノ小品を出版社に売ってしまい、長い間初演もされず埋もれていました。ドビュッシー自身の中でも、葬りたい「若気の至り」であったようですが、それでも彼の個性的な音は小さな小さな宝石のようにちりばめられており、円熟期の「芽」の作品集は私にとって《大好きなものが詰まっている宝箱》です。


【収録曲】
Reverie 夢
Ballade バラード
Nocturne ノクターン
Arabesque Nr.1 アラベスク 第1番
Arabesque Nr.2 アラベスク 第2番
Suite Bergamasque 《Prlude》 ベルガマスク組曲より 「プレリュード」
Suite Bergamasque 《Menuet》 ベルガマスク組曲より 「メヌエット」
Suite Bergamasque 《Clair de lune》 ベルガマスク組曲より 「月の光」
Suite Bergamasque 《Passepied》 ベルガマスク組曲より 「パスピエ」
Images oublies 《Lent》 忘れられた映像より 「レント」
Images oublies 《Souvenir du Louvre》 忘れられた映像より 「ルーブルの思い出」
Images oublies 《Quelques aspects de "Nous n'irons plus au bois" parce qu'il fait un temps insupportable》
忘れられた映像より 「いやな天気だから“もう森へ行かない”への諸相」
La plus que lente レントより遅く

〜1843年製プレイエルが描く、エチュードという名の芸術〜

藤井亜紀、待望のアルバムは、1943年製ショパン存命中のプレイエルによる、全エチュード集。

それぞれの作品が芸術作品として結実しているエチュードが、ショパンが愛してやまなかったプレイエルにより奏でられる。
その深く温かく語りかけるような音色は、当時ショパンが見ていた光景、感じていた音楽空間へ聴き手を誘い、そして、性格的小品集ともいえる作品の魅力をより浮き彫りにする。


動画はこちらから
ショパン:エチュード　Op.10-5
ショパン:エチュード　Op.10-6


★発売日　2021年2月17日★
Amazonからもご購入できます。

【収録曲】
12の練習曲　作品10　12 Etudes Op.10
12の練習曲　作品25　12 Etudes Op.25
3つの新しい練習曲　3 Nouvelles Etudes


【使用楽器】
1843年製プレイエル

〜世界で類をみないA=432Hzアコースティックサウンドによるロマン派への原点回帰〜

話題の432Hz調律は電子楽器やライヤーが主流で、コンサートホールのピアノピッチ変更は通常許されない。432Hzピアニストにとってのこの大きな壁も、タカギクラヴィアが解決。
A=432Hzは、我々が行っているショパン時代のフォルテピアノ「プレイエル」のピッチ A=430Hz とほぼ同じであり、A=430Hz近辺で作曲された時代の曲を現在のポップスと同じA=442Hで聴くことが音楽的には正しいのかどうか、いささか疑問を持っていた我々にとっても１つのチャレンジである。
そして近代ピアノをA=432Hz仕様に設計変更してオーバーホールしたコンサート用グランド・ピアノが完成。
A=432Hz近代ピアノで聴く音楽は、人間の歌いやすい音程、自然な倍音による音色と相まって全く新しい景色を描いてくれる。

「ロマン派の作曲家たちのパッションをA442のピアノのに伝えようとすると返ってくる音が強すぎて違和感を感じていた」というピアニストKUNIKOが、音楽の故郷、ハンガリーの小学校を訪ねたことをきっかけに出会った子どもたちの美しく心地よい歌声のピッチ。これをヒントに一般的な調律だけでは対応し得ない精密な美しい音を模索し続け、今ここにショパンの名曲と自身のインプロヴィゼーションで綴る。

★発売日　2020年12月22日★

【収録曲】

KUNIKO：Departure
ショパン：夜想曲　変ホ長調　作品9-2
KUNIKO：光
ショパン：夜想曲　嬰ハ短調　遺作
ショパン：バラード第1番　ト短調　作品23
KUNIKO：神秘
KUNIKO：いにしえ
ショパン：幻想即興曲　嬰ハ短調　作品66
KUNIKO：Happiness
KUNIKO：Parallel world
KUNIKO：楽園
KUNIKO：Heaven
KUNIKO：Hope

2020年6月19日の奇跡！


【2020年12月号　レコード芸術誌　特選盤選出】

1983年6月、ウラディミール・ホロヴィッツ初来日のNHKホールで、衝撃の音を奏でたピアノ《CD75》。
その100歳の誕生日である2012年6月19日から開催しているメモリアルコンサートも9年目を迎えた2020年、世界は未曽有のコロナ・パニックに包まれてしまいました。
ギリギリまで開催が危ぶまれたコンサートでしたが、6月19日から自粛レベルが緩和されて奇跡的に開催することができ、約3か月ぶりとなるコンサートホールでの響きは、アーティストにとっても観客にとっても、まさに心に染みわたる一夜となりました。
「ロマン派のピアノの系譜」と題し、1843年製プレイエル、1887年製スタインウェイ《ローズウッド》、1912年製スタインウェイ《CD75》の3台を持ち込み、ロマン派のピアノの進化とともに、ショパンの音楽の変遷を描き出すコンサート。
ショパン存命中の楽器であるプレイエルはピッチ430。
落ち着きのある音色と川口成彦の端正な演奏が、19世紀当時のサロンへと誘い、後半2台のスタインウェイでは、江口玲の洒脱なセンスとショパン後期の壮大な世界観が存分に表現されています。
ラストは、プレイエルでの連弾曲「四手のための変奏曲」で締めくくられました。

動画はこちらから
https://youtu.be/9ODDa6lrp2I


【収録曲】

【第1部】川口成彦　Naruhiko Kawaguchi
　1. ワルツ第7番　嬰ハ短調　Op.64-2
　2. 幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
　3. ギャロップ・マルキ　変イ長調　遺作
　4. エチュード　変イ長調　Op.25-1「エオリアン・ハープ」
　5. バラード第1番　ト短調　Op.23
　6. ワルツ第9番　変イ長調 Op.69-1「別れのワルツ」

【第2部】江口 玲　Akira Eguchi
　7. エチュード　変ト長調　Op.10-5「黒鍵」
　8. ノクターン第2番　変ホ長調　Op9-2
　9. バラード第4番　ヘ短調　Op.52
　10. 幻想ポロネーズ　変イ長調、Op.61

【連弾】川口成彦　江口 玲
　11. ムーアの民謡の主題による四手のための変奏曲　ニ長調

【使用楽器】
�@〜�E �J　1843年製プレイエル
�F�G　1887年製スタインウェイ《ローズウッド》
�H�I　1912年製スタインウェイ《CD75》

ジェラール・プーレ　フォーレの神髄に迫る

ジェラール・プーレの室内楽シリーズ。ラヴェルに続きフォーレの初期作品から、ヴァイオリン・ソナタとピアノ四重奏曲。
父ガストン・プーレとフォーレは非常に親しい友人であり、プーレ自身も「このソナタの規範となる演奏を残せた」と語っている。


【2020年11月号　レコード芸術誌　準特選盤選出】

動画はこちらから
https://youtu.be/3PFvJCQhbuA


ジェラール・プーレ　プレイズ　フォーレ
Gerard Poulet plays Gabriel Faure

【収録曲】
Sonate pour violon et piano Nr.1 en la majeur Op.13
ヴァイオリン・ソナタ　第1番　イ長調　作品13
1. Allegro molto
2. Andante
3. Allegro vivo
4. Allegro quasi presto

Quatuor pour piano et cordes Nr. 1 en do minor Op.15
ピアノ四重奏曲　第1番　ハ短調　作品15
5. Allegro molto moderato
6. Scherzo
7. Adagio
8. Allegro molto

ラフマニノフと同時代の1912年製ニューヨーク・スタインウェイで聴く、壮大で果てしない音世界

西井葉子、待望の第二弾アルバムは、ピアノソナタ第2番をメインに、前奏曲と練習曲を散りばめたラフマニノフアルバム。
ヴィンテージスタインウェイの豊潤な音と細やかな表現が調和し、ダイナミックな世界が広がる。

【2020年10月号　レコード芸術誌　準特選盤選出】




動画はこちらから
https://youtu.be/cw1PvEkjFeU
https://youtu.be/FO3rzi5jah0

西井葉子 プレイズ セルゲイ・ラフマニノフ
Yoko Nishii plays Sergei Rachmaninov
【収録曲】
�@前奏曲 嬰ハ短調 作品3-2 「鐘」
�Aリラの花 変イ長調 作品21-5
�B前奏曲 ハ長調 作品32-1
�C練習曲「音の絵」 ハ長調 作品33-2
�D前奏曲 ロ短調 作品32-10
�E練習曲「音の絵」 ニ長調 作品39-9
�F前奏曲 ト長調 作品32-5
�G練習曲「音の絵」 変ホ短調 作品33-6
�H前奏曲 ト短調 作品23-5
�I前奏曲 変ロ長調 作品23-2
�Jひな菊 ヘ長調 作品38-3
ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 作品36 (1931年改訂版)
�K I. Allegro agitato
�L II. Non allegro - Lento
�M III. L'istesso tempo - Allegro molto

【商品番号】
【料金】3,000円+税

【録音】2020年1月5-9日＠新潟県十日町市、越後妻有文化ホール「段十ろう」
【使用楽器】1912年製ニューヨーク・スタインウェイ（CD368）
【助成】公益財団法人 岡田文化財団
***********************************************
Discographical project was supported by Tokamachi-City (Croatian Host Town Project) and Okada Cultural Foundation.
このCDのための録音セッションは、十日町市のクロアチアホストタウン推進事業として、ご支援・ご協力を賜りました。 また、公益財団法人岡田文化財団の助成により、CDの制作・発行を実現することができました。 心より感謝申し上げます。

2019年の年末、NHKで放送されたスペシャルドラマ「ストレンジャー　上海の芥川龍之介」のサントラ盤


1921年（大正10年）、大阪毎日新聞の特派員として激動の上海を訪れた芥川龍之介。
このドラマは、芥川の小説世界と、当時の中国の現実を交錯させながら、20世紀史に刻まれた日中の精神的交流を世界に向けて発信した作品です。芥川を演じるのは、日本を代表する俳優の一人、松田龍平。

音楽は稲本響。
描かれた当時と同年代、1912年製のヴィンテージスタインウェイ（ニューヨーク）を使用。
その色彩豊かでクリアな音象は、ほぼ全編を上海で撮影された8Kの圧倒的映像美とともに、1920年代の中国が鮮やかによみがえらせます。


《受賞》
NHK編成局長特賞受賞。

アメリカ国際フィルム・ビデオ祭にてエンターテインメント部門全体の最優秀賞である「Best of Festival」を受賞。
https://www.filmfestawards.com/#prettyPhoto


＝予告動画＝
◎どーがレージ→https://www.nhk.or.jp/d-garage-mov/movie/236-1.html
◎YouTube→https://youtu.be/HnFtmVSWpSo
（YouTubeでは４K画質でご覧いただけます）

情熱と気品あふれる東京トリオが今、メンデルスゾーンを蘇らせる

【2020年3月号　レコード芸術誌　準特選盤選出】


東京トリオ
鳥羽泰子（ピアノ）　江口有香（ヴァイオリン）　江口心一（チェロ）

2013年に結成された東京トリオは、ベートーヴェンからショスタコーヴィッチまで幅広いレパートリーを得意とし、 日本のみならず、アメリカ、ヨーロッパンの伝統をユニークにブレンドした、気品溢れるトリオである。
今作のメンデルゾーンでも、非常に瑞々しい感性に満ち、正統派の端正な演奏を聴かせる。

ホロヴィッツが愛用したヴィンテージ・スタインウェイ《CD75》で、ピアノの常識と限界を越える！


【2020年3月号　レコード芸術誌　準特選盤選出】

20世紀最後の巨匠・ホロヴィッツが、生涯で最も愛した1912年製のスタインウェイ《CD75》
現代のピアノとは全く異なる圧倒的なパワーと色彩豊かな音色を持ち、
まさにクラシック黄金時代の頂点を極めた巨匠たちのピアノ。


タカヒロ・ホシノ（干野宜大）5枚目のアルバム。
彼の幅広いレパートリーの中から、それぞれの様式や色彩に合わせて自在に変化する《CD75》のポテンシャルが最大限表現でき、なおかつ演奏者のセンスが最大限要求される、著名な作品を厳選。
スクリャービンからワーグナーまで、ホロヴィッツゆかりの楽曲を、時代の流れとともに、子弟や編曲の繋がりで紡いで行く珠玉のアルバム。
無限の可能性を秘めた《CD75》は、ピアノの常識と限界を越え、ロマン派の息吹を瑞々しく蘇らせてくれる。

安武 亮　待望のファーストアルバム！


東京藝術大学及び大学院、チューリッヒ芸術大学などで研鑽を積み、国内外のコンクールでも上位入賞を誇る安武亮。
満を持してのファーストアルバムをリリース！
煌めくリスト、高貴なショパン、そしてムソルグスキーの「展覧会の絵」。王道のプログラムに真摯に向き合い、誠実でドラマティックな演奏を聴かせる。

日本で、そしてドイツでも最高級の賛辞を浴びる実力派デュオによる待望の新譜は、ベートーヴェン交響曲第9番！
2台ピアノの限りない可能性で、交響曲の最高峰「第九」に挑む！



【2019年11月号　レコード芸術誌　準特選盤選出】

ピアノの特性を知り尽くしたリストならではの編曲は、ベートーヴェンの精神性やシンフォニーの重厚さを失うことなく、ピアノ本来の技巧や響きも活かした作品となっており 夫妻ならではの熟練したアンサンブルでDUOの魅力を存分に味わわせてくれる。
芸術性を深く追求する二人の熱い音楽がピアノの可能性を際限なく広げる、渾身のアルバム！

驚異のダイナミクスと圧倒的な存在感
《CD75》でしか再現できない　真のラフマニノフ


【2019年9月号　レコード芸術誌　特選盤選出】

1983年6月、ウラディミール・ホロヴィッツ初来日のNHKホールで、衝撃の音を奏でたピアノ《CD75》。
まさにラフマニノフと同時代を生きた1912年製のスタインウェイは、クラシック黄金時代の頂点を極めた楽器である。
この流れを最後に受け継いだのがホロヴィッツであり、このような楽器があったからこそ、ラフマニノフの楽曲が存在し得たと実感できるだろう。
ラフマニノフの前奏曲Op.32は、技術的にも非常に難曲であり、いくつかは良く演奏される曲もあるが、13曲全てを収録したCDも数少ない。
またロシア革命が進行する最中の1917年に書かれた前奏曲は、生前には出版されず自身も決して演奏することが無かった非常に珍しい作品であり、彼の怒りが痛いほど伝わってくる。
「ひなぎく」「ヴォカリーズ」などの名曲も含め、江口 玲による演奏は、心技体、全てに充実した今しか表現できない完成度を誇る。

音楽之友社刊

ピアノが物語る　天才たちの美学

秘密のヴェールに包まれていたホロヴィッツの音の秘密を、彼が愛した《CD75》を科学的に分析することによって解明。来日時のエピソードも含め、ホロビッツピアノの魅力に迫るほか、かつてはクラシックピアノ界の精鋭が集まっていたスタインウェイ＆サンズ　ニューヨーク本社C&A部を詳しく紹介。
高木自身のコンサートチューナーとしての貴重な裏話も満載です。

第1章　ホロヴィッツ・ピアノの秘密を求めて
第2章　かつてのスタインウェイ本社C&A部
第3章　調律師がピアノをプロデュースする

フランスの至宝 ジェラール・プーレによる　ラヴェル室内楽の金字塔！
【2019年8月号　レコード芸術誌　特選盤選出】


ジェラール・プーレが満を持して取り組んだラヴェルの室内楽。
息の合った3人の音楽はオーケストラのような広がりを感じさせ、端正に組み上げられた演奏は、まさに唯一無二の極地といえるだろう。
ラヴェル特有の響きや特徴的なリズムが鮮やかに描かれているだけでなく、アメリカやスペインの音楽も取り入れるなど印象派からの脱却、前衛的な表現も見受けられ、より緊張感に満ちた作風に移行していったラヴェルの音楽性が深く豊かに表現されている。

エチュードとバラード　長富彩が追求するショパンの真髄
【2019年6月号　レコード芸術誌　特選盤選出】


--1912年製ヴィンテージスタインウェイと1843年製プレイエルを使用---

練習曲に関しては「凄く難しい曲を弾いているんだな、凄いな」という印象を残したくはなく、1番から12番まで続けて聴いた時に1つの画集のように、物語のようにショパンの音楽がしみ込んでくるような演奏を残すことを目標にレコーディングに取り組みました。
そしてバラードの作品群、特に4番には練習曲のあらゆる要素が盛り込まれており、エチュードを弾けずしてバラードの演奏は真の意味では成し遂げられないと感じます。
またボーナストラックとして、貴重なプレイエルピアノで（タカギクラヴィア所蔵）「小犬のワルツ」を演奏しました。ショパンが作曲時、どんなピアノで自分の曲をイメージしていたかを少しでも体感して頂けたら幸せです。　（長富 彩）。

厳しい鋭利な緊張感に支配されるバルトークの世界
【2019年4月号　レコード芸術誌　推薦盤選出】


バッハの影響をはっきりととどめていながらバルトークのすべての音への必然性が表現された無伴奏ソナタ
ヴァイオリンのラプソディックな旋律と打楽器的な扱いのピアノが強烈なインパクトをもたらすソナタ第1番
両曲に共通する厳しい鋭利な緊張感に支配されるバルトークの世界。
共に、東京藝術大学及びニューヨークで研鑽を積んだ野口と江口。
テクニック的にも表現力も今、最も成熟した二人が描くこのアルバムは
鋭い感性と音楽性に溢れ、かつてない次元の深みと求心力に満ちている。

ピアノデュオの新星「アクイーユ」デビュー！



アクイーユとはフランス語で「歓迎」「おもてなし」を意味します。 2016 年に結成し今回がデビューアルバムとなります。 近代フランス音楽の先駆けとなったシャブリエ、印象派音楽を確立したドビュッシー、色彩豊かな和声が印象的なフォーレ、フォーレに師事したラヴェル、4人のフランス人作曲家たちの作品で華やかにお迎えいたします。

「謝肉祭」に続く、シューマンアルバム第2弾
【2018年11月号　レコード芸術誌　推薦盤選出】


シンフォニックな構成でシューマンの最高傑作と言われる交響的練習曲と、須江自身がピアノソロ用に編曲した歌曲「詩人の恋」。対照的な2つの作品をヴィンテージスタインウェイで味わい深く描く。 録音に使用したのはホロヴィッツも愛奏した、1887年製ニューヨーク・スタインウェイ。深く響く低音、温かみのある中声部、煌めく高音は、オーケストラの色彩も、人の声の優しさも自在に表現する。。

ジェラール・プーレが導くロマン派としてのブラームス
【2017年12月号　レコード芸術誌　特選盤選出】


他の追随を許さない圧倒的な完成度を誇る「フランス三大ヴァイオリン・ソナタ集」、ラフマニノフ・チャイコフスキーを取り上げた「ロシア・ロマン派をうたう」、どこか懐かしさを感じる暖かいメロディをまとい詩情あふれる「グリーグ・スーク・スメタナをうたう」に続いて取り組んだのはブラームス。
プーレの印象とは真逆の重厚なドイツ楽派代表のブラームスではあるが、プーレの手に掛かると、その厳格な骨格はありながらブラームスもまたロマン派の作曲家であったと再認識し、彼の類まれなる音楽性に癒される。

1912年製のヴィンテージ・スタインウェイで奏でる
カーニバルの幻想　煌めく水の雫


歯切れの良い重低音とメロウな中音域、輝くような装飾音を持つこの楽器は、1800年代のロマン派音楽の表現に不可欠な色彩豊かな倍音と驚異的なダイナミック・レンジの広さで、それまで試行錯誤を繰り返していたフォルテ・ピアノを駆逐した近代ピアノの完成形といえるだろう。
華やかな音色で様々な場面を彩る謝肉祭、清冽で透き通った水の表情、集中力を極める武満の世界。 ヴィンテージスタインウェイだからこそ描ける世界がここにある。

Passion　---　Pathetique MoonLight Appassionata

20世紀最後の巨匠・ホロヴィッツが、生涯で最も愛した1912年製のスタインウェイ《CD75》。現代のピアノとは全く異なる圧倒的なパワーと色彩豊かな音色を持ち、まさにクラシック黄金時代の頂点を極めた巨匠たちのピアノ。かつてないスケールと深い洞察力で描き出すの情熱のベートーヴェン！
【2018年1月号　レコード芸術誌　準特選盤選出】

Tableaux de Debussy --- ドビュッシー：音の絵
広い音域にちりばめられた響き、複雑に絡み合う旋律は、それぞれの色を纏ってクリアに織りなされていく

今回使用したピアノは、カーネギーやメトロポリタンホール創立当時より1925年まで貸出用のコンサートピアノとして活躍し、ホロヴィッツも絶賛した1887年製のスタインウェイ《ローズウッド》。 ドビュッシーの生涯とも重なり、今年130歳となるピアノは、まさしくロマン派の楽器であり、豊かな倍音、弱音の表現力など決して今のピアノでは得られない多くの魅力を秘めています。 しかしそのポテンシャルを最大限に引き出せるのは、やはり江口 玲の類まれなる演奏技術があってこそ。 極力サスティンペダルを使わず、あくまでもピアノそのものの響きで組み立てられた演奏は、ドビュッシーの意図を精緻に描き出した「音の絵」となり、どの旋律も明確な意味を持ち、色彩とリズムが躍動し始めます。 甘いロマンティシズムに流れず、クールにそして少しビターな「大人のドビュッシー」。

【2017年9月号　レコード芸術誌　準特選盤選出】

ヴィンテージスタインウェイで描くフランスとロシアの音像

作曲家と同時期を生きた1912年製のスタインウェイによって、ドビュッシーの繊細な点描画からロシアの壮大な風景まで自在に描き出す中川賢一。
比類なき音の美しさを保ちながら、ダイナミクスレンジの極限に挑む。
1912年製のスタインウェイをホールに持ち込み、アクションの調整、ハンマーの整音を大幅に変更し、1台のピアノでドビュッシーの繊細さとロシアの重厚感を余すところなく表現できるようにした。これもホールの借り物のピアノではないからできる技とこだわりである。
前半はドビュッシーの前奏曲集第2巻を繊細な集中力で聴かせ、後半は、中川賢一が愛奏する楽曲をムソルグスキー「展覧会の絵」の《プロローグ》と《キエフの大門》でまとめることによって、彼自身の「展覧会の絵」を構築している。
【2017年11月号　レコード芸術誌　推薦盤選出】

また一段高いステージへと歩みを進めた長富 彩　渾身のベートーヴェン

レコーディングに向けて10年ぶりの渡欧を敢行、留学時代の恩師の元で研鑽を積み、ベートーヴェンゆかりの地を実際に訪ねるなど、今まで以上に作曲家の意図を読み取ることに注意を向けて録音に臨んだ今回。「これまでに私が育んで来たもの、これから目指したいもの、どちらも音に落とし込めました。」と本人も納得の仕上がりとなっている。

【2017年2月号　レコード芸術誌　特選盤選出】

金子みすゞ詩による童謡歌曲集「ほしとたんぽぽ」をメインに、母と子の絆をテーマにした心温まるアルバムです。
日本歌曲の表現力には定評がある沢崎恵美。今回は1曲ずつ詩を朗読することによって、さらにその世界観を深めています。
幼い子供を残して夭折した金子みすゞの詩は、90年近く経た今もなお、心にまっすぐ届くメッセージが込められています。
「大切な子どもたち　そして　かつて子どもだったあなたへ」〜忘れられつつある日本の原風景、おかあさんのぬくもりを、多くの方に思い出していただけることでしょう。
【2017年3月号　レコード芸術誌　推薦盤選出】

日本で、そしてドイツでも最高級の賛辞を浴びる実力派デュオによる待望の新譜！
4本の手が織りなすオーケストラ「新世界より」と、夢そして想いに溢れた心躍る「スラブ舞曲集」。芸術性を深く追求する二人の熱い音楽がピアノの可能性を際限なく広げる！
【2016年11月号　レコード芸術誌　特選盤選出】

ドヴォルザークの作品でも最も有名な「新世界より」。作曲者自身の編曲による連弾版は、この壮大なシンフォニーの世界観をピアノ1台、連弾で表現しているのが非常に興味深い。ピアノならではのアプローチによって、大編成のオーケストラによる演奏ではなかなか聴き取れない内声部や旋律が鮮明に浮かび上がり、まさに曲の設計図が見えるようである。
「スラヴ舞曲集」は、夫妻ならではの親密な空気に満ち、熟練したアンサンブルで四手連弾の魅力を存分に味わわせてくれる。 芸術性を深く追求する二人の熱い音楽がピアノの可能性を際限なく広げる、渾身のアルバム！

ドビュッシー（1862-1918）と同じ時代を生きたヴィンテージ・スタインウェイで奏でる小品集。
ホロヴィッツも愛奏した、1887年製ニューヨーク・スタインウェイ。深く響く低音、温かみのある中声部、煌めく高音は、点描画のように音楽を織りなす。パリで研鑽を積み、繊細な表現力には定評のある須江太郎。ヴィンテージピアノの味わいを十分に生かし、夢の風景へと誘う。

魂のピアニスト平澤真希が日本の「調和」「平和」「愛」を世に問う初のオリジナルアルバム

ショパン音楽大学大学院を最優秀首席で卒業し、ポーランドで活躍したピアニスト平澤真希が帰国後、母国の大自然の神秘や霊気に身震いした感動を、心のままに描いた珠玉のファンタジー11曲。
レコード芸術で特選盤に選ばれた「オマージュ・ア・ショパン」に次ぐこのアルバムは、彼女の新境地を彷彿とさせる作品集となっている。
1912年製のヴィンテージスタインウェイを使用し、松濤サロンにて収録。