
江口 玲 ピアノリサイタル
《クラシック黄金時代のニューヨーク》
2012年6月19日。ホロヴィッツが最も愛していたスタインウェイ《CD75》の生誕100周年記念に始まった江口玲のピアノリサイタルも今年で12回目となります。
【ラフマニノフ生誕150年 ホロヴィッツ生誕120年】
今回のコンサートで使用する2台のピアノは、ホロヴィッツが初来日で使用した1912年製《CD75》と、ラフマニノフがスタインウェイ社から贈られ自宅で使用してた1932年製のスタインウェイです。
ホロヴィッツが1928年にアメリカに初めて渡り真っ先にしたかったことは、崇拝するラフマニノフとの対面であり、それはニューヨーク着後わずか48時間後の1月8日、西57丁目スタインウェイ本社のコンサートグランドが並ぶベースメントで実現しました。
ホロヴィッツはその時の思い出を「あんなに偉い方が、自作の第3番協奏曲で、若僧の私の伴奏してくれるなんて。一生で一番忘れえぬ印象だった。」と語っています。
このスタインウェイ社での歴史的な共演時、ホロヴィッツは25歳、ラフマニノフは55歳。
それ以来、二人は友情を深め互いを尊敬していました。
クラシック音楽が最も輝いていた時代に活躍したこの2台のスタインウェイによる演奏を、存分にお楽しみ下さい。
●日時:2023年6月19日(月)開場18:30 開演19:00
●場所:浜離宮朝日ホール(東京都中央区築地5-3-2)
アクセスはこちら
https://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/access/●料金:5,000円(全席指定)
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■プログラム …プログラムは変更の可能性があります *2台ピアノ共演 Eri Kang(姜 愛里)
スミス/ラフマニノフ編 : アメリカ国歌
コルリッジ テイラー : 深い河 Op.59-10 ア・バ・ボレキ・ヌウァナ Op.59-4
ガーシュウィン : 7つの前奏曲
ガーシュウィン/グレインジャー : ポーギーとベス (2台のピアノのための幻想曲)*
クライスラー/ラフマニノフ編 : 愛の悲しみ 愛の喜び
ラヴェル:スペイン狂詩曲(2台ピアノ)*
ガーシュウィン/江口編 :ラプソディ イン ブルー
■使用ピアノ
*CD75 (1912年製)
ホロヴィッツが最も愛した伝説のスタインウェイとして有名。晩年の全米ツアーの他、1982年のロンドン公演、1983年の初来日NHKホールでも使用された。
良く鳴る枯れたボディーと弦圧の低い響板。これにより響板のダンパー効果が弱いので、サスティーンが長い。特にピアニシモの音の延びは特筆すべきで、これにより表現力の豊かさが格段に広がって、整音の効果も十分発揮される。低音域から最高音域に至るまで各セクションの鳴りムラもないので、驚く程音量バランスが良い。これはピアノ本体の性能であり、このどれが欠けても名器と呼ばれる楽器にはなれないが、このCD75のボディーはその全てを持ち合わせた類いまれな名器である。
*ラフマニノフ(1932年)
ラフマニノフが、長らくニューヨークの自宅で所有していたピアノ。
ウェストエンド・アヴェニューに住んでいた1932年から1942年ビバリーヒルズに居を移すまでの間、ピアノ協奏曲第4番や交響的舞曲の作曲、またそれまでに作曲した作品の改訂をするなど、数多くの作曲に使用されており、「ラフマニノフのピアノ」として最も有名な楽器である。
このピアノはその後バーバーが所有し、ソナタ第1番などを作曲した。
バーバーのソナタ第1番は、1948年に作曲され1950年にホロヴィッツ が世界初演している。ホロヴィッツは何度かバーバーの家を訪ね、作曲途中のソナタについて「終楽章をフーガにしたほうが良い」などバーバーに助言したという記録が残っている。
■プロフィール
江口 玲(ピアノ)
東京藝術大学付属音楽高校を経て東京藝術大学音楽学部作曲科を卒業、その後ジュリアード音楽院のピアノ科大学院修士課程、及びプロフェッショナルスタディーを終了。1992年に大成功をおさめたニューヨークデビューリサイタル以来、アメリカ、ヨーロッパ、アジアでの主要演奏会場にて演奏を続けてきた。世界各国でのリサイタルや室内楽、協奏曲などで活躍しているほか、ギル・シャハム、アン・アキコ・マイヤース、諏訪内晶子、竹澤恭子、渡辺玲子など、数多くのヴァイオリニストたちと共演している。 レコーディングでは計80枚以上のCDを録音、NYS CLASSICSよりリリースされている15枚のソロアルバムも、「レコード芸術」誌で特選盤に連続選出されるなど、高い評価を得ている。 2011年5月まで、ニューヨーク市立大学ブルックリン校にて教鞭を執る。現在、東京藝術大学ピアノ科教授、及び洗足学園音楽大学大学院客員教授を務めるほか、ニューヨークと日本を行き来して演奏活動を行っている。
姜 愛里(2台ピアノ共演)
桐朋学園高校音楽科を経て同大学を卒業。ピアノを徳丸聡子、室内楽を岩崎淑、故数住岸子の各氏に師事、卒業後にニューヨークに移住して、ジュリアード音楽院の大学院修士課程を卒業。ジュリアード在学中よりソロ、室内楽と幅広く活躍し、カーネギー・リサイタルホールにてデビュー・リサイタルを行い、その後も世界中で演奏活動を行っている。
特に、弦楽奏者との共演では定評があり、著名な演奏家と度々共演。故ドロシー・ディレイ女史のアシスタント・ピアニストとしての実績を元に国際コンクール入賞者を多数支え、公式伴奏者としても評価が高い。現在はニューヨーク市立大学にて教鞭を取りつつ、演奏活動を行っている。