
坂巻 貴彦 プレイズ ヨハン・クレーマー
ヨハン・クレーマーと語る 19世紀ロマンの黎明
■日程:2025年8月9日(土)
■時間:開場 13:30 開演 14:00
■場所:タカギクラヴィア 松濤サロン (渋谷区松濤1-26-4)
■料金:5,000円 50席限定(全席自由)
■使用ピアノ:1825年製 ヨハン・クレーマー(タカギクラヴィア所有)
ウィーン式のシングル・アクション。80鍵 4本ペダル
左から、シフト(ソフト)ペダル、ファゴットペダル、モデレーターペダル、ダンバーペダル
ピアノに金属のフレーム(支柱)が全く使われてなかった時代のフォルテピアノは、低音弦は真鍮製で張力が弱く、小型の革巻きハンマーでは音量も少なく音も伸びないため、タッチだけで音色を変えることは困難でした。
これらのペダル機能からは、表現力において、音量だけではなく音色も変化させたいという作曲家の思いが見て取れます。
産業革命以降に良質な金属が生産され、弦も強く張ることが可能になると音量も音の伸びも格段に進歩。フェルト巻きのハンマーが採用されてタッチで音色が変えられるプレイエルやエラールが登場すると、フォルテピアノの音色を変えるペダル機構は消滅しました。

■プログラム(変更になる可能性がございます)
ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番 ハ短調 Op.13《悲愴》
クレメンティ:ピアノソナタ ロ短調 Op.40-2
ベルガー:プレリュードとフーガ ニ短調
メンデルスゾーン:7つの性格的小品 Op.7より 第1番
〈夏の名残のバラ〉による幻想曲 Op.15
シューベルト:即興曲 Op.90-1 / D 899
リスト:3つの夜想曲(愛の夢)S.541
ベートーヴェン:ピアノソナタ第31番
■チケット
チケットは【SHOPPING】 から、ご購入いただけます。
お問い合わせはタカギクラヴィアまで tel.03-3770-9611
■プロフィール
横浜市港南区出身、現在ドイツ在住。桐朋学園大学音楽学部、同研究生を修了。その後渡独し、ケルン音楽舞踏大学にてピアノ・ソロ修士課程およびフォルテピアノ修士課程を、審査員満場一致の最高得点で修了。2021年、ドイツ・ジークブルクで開催されたベートーヴェン生誕250周年記念の古楽器室内楽コンクール Beethoven in his time にて、自身がフォルテピアノを務める Trio Alterna が第2位を受賞。併せて、最も優れたベートーヴェンの演奏解釈に贈られる「ベートーヴェンハウス賞」も受賞した。その他、Karlrobert Kreiten ピアノコンクール(ドイツ)第3位、第12回 Medenus-Klavierfestival(ドイツ)第1位、第36回 Delia Steinberg 国際ピアノコンクール(スペイン)第3位など、国内外のコンクールで多数の受賞歴を持つ。ドイツをはじめ、イタリア、オランダ、ベルギー、スイスなど、欧州各地の音楽祭やコンサートシリーズに招かれ、精力的に演奏活動を展開。古楽鍵盤楽器の演奏が高く評価され、Piano Museum Haus Eller 名誉奨学生としてクラヴィコード、フォルテピアノ、チェンバロの無償貸与を受けている。演奏活動に加え、ドイツ・ハインスベルク市音楽学校にてピアノ・古楽講師を務めるほか、ケルン音楽舞踏大学古楽器科講師として後進の育成にも注力。これまでに多数のコンクール受賞者を輩出している。
オフィシャルサイト:https://sakamaki.eu/ja/home_jp